GPT-6 Astraに渡す指示を見直す。スキルとAGENTS.mdを整理するときに考えたいこと
OpenAIの記事からスキル・AGENTS.md・完了条件の要点を整理。ブログ制作とテニスの空き確認を例に、残す指示と見直す指示を考えます。
目次 7項目
PCでスキルを作り、スマホのChatGPT Workからテニスの空き状況を調べてもらう。最近は、そういう使い方もするようになりました。
使う場面が増えると、モデルに渡す指示も気になります。記事の画像は.webpにする/公開前に表示を確認する/予約やキャンセルは空き確認に含めない/などなど。 同じ「指示」でも、それを置いておく理由はそれぞれ違います。
今回読んだのは、2026年9月11日に公開されたEric Provencher氏のRethinking skills and prompts for GPT-6 Astraです。原文の要点と、自分の用途で見直すならどうするかを分けて整理します。後半の具体例は本記事で考えたもので、変更後の性能を測った検証記事ではありません。
原文で押さえておきたいこと
原文の論点は次のとおりです。
| 対象 | 要点 |
|---|---|
| スキルの説明文 | 短く、使う場面を具体的にする。数や説明量が増えると選択しにくくなる |
| スキルの構成 | 入口は案内に絞り、必要な資料を段階的に読む |
| 細かい手順 | 過去のモデル向けの過剰な指定が、Astraを制約する場合がある。細かい手順よりも完成形を伝えるべき |
| AGENTS.md | 毎回の全資料読み込みや、過剰なテスト指示を見直す |
| 判断の境界 | 安全に続けてよい範囲を具体化する。強すぎる確認指示は不要な停止につながり得る |
| 完了条件 | 初回実装で終わらせたくなければ、起動・確認・修正まで依頼に含める |
記事の締めくくりでは、こうした観点でAstra自身に指示の監査を頼むことも提案されています。原文
自分の用途なら、まず指示の置き場所を分ける
ここからは、ブログ制作とテニスの空き確認を例にした私なりの整理です。
ブログの記事タイトルを毎回AGENTS.mdに書く必要はありません。一方で、画像の保存形式を依頼するたびに説明するのも面倒です。まずは「いつまで有効な情報なのか」を見れば、置き場所を決めやすそうです。
| 置き場所 | このブログなら書くこと | 更新するタイミング |
|---|---|---|
| AGENTS.md | 記事ファイルの命名、画像形式、公開の扱い | ブログ全体の運用を変えたとき |
| 記事制作のスキル | 原稿を記事に仕上げる作業の進め方 | 制作の流れを変えたとき |
| 今回の依頼文 | 題材、対象読者、説明の深さ、感想を入れるか | 記事を依頼するとき |
| 参考資料 | 題材の公式ドキュメント、設定例 | 題材の仕様や前提が変わったとき |
例えば「今日の日付で下書きを作る」は今回の依頼です。「記事のファイル名は小文字英数字とハイフンにする」は、このブログの運用です。この二つを同じ場所へ積み上げると、次の記事でも今日の条件を引きずっていないか気になります。
私は、指示を一つずつ読んで、次の記事にも適用したいかを確認するところから始めたいです。
テニスのスキルでは、何を任せて何を固定するか
以前の記事では、会員サイトにログインし、テニスの空き状況を調べてもらう方法を紹介しました。PCで準備し、スマホから実行する使い方です。
この用途で大事なのは、表が出てきたかどうかだけではありません。「どの日付を調べたのか」「空きがなかったのか、確認できなかったのか」が区別できないと、予定を決める材料として使いにくくなります。
例えば、スキルを整理するときは、次の情報を残す候補にします。
| 残したい情報 | 残す理由 |
|---|---|
| 対象施設とスクール | 別施設のレッスンを混ぜないため |
| 日付の基準と対象期間 | 「今日」「週末」の取り違えを防ぐため |
| 日付・時間・クラス・コーチ・空き人数 | 自分が参加できる枠を比較するため |
| 確認日時と未確認の範囲 | 結果の新しさと抜けを判断するため |
| 予約・振替・キャンセルを含めないこと | 情報収集と、予定を変える操作を分けるため |
一方、「右から何番目のボタンを押す」という記述は、画面が変わったら見直す必要があります。操作対象を名前で識別できるなら、そのほうが読み返したときにも意味が分かります。座標が必要な画面なら、どの画面で有効なのかも一緒に記録しておきたいです。
依頼文にすると、例えば次のようになります。実際の会話の引用ではなく、空き確認に必要な条件を整理した案です。
登録済みの対象施設で、日本時間の本日から3日間の
振替可能なテニスレッスンを調べてください。
日付、開始時刻、クラス、コーチ、空き人数を表にしてください。
確認日時を添え、確認できなかった日やページがあれば明記してください。
空きがない場合と、取得できなかった場合は分けて報告してください。
今回は空き状況の閲覧までです。
予約・振替・キャンセルは実行しないでください。
これで必ずうまく動くとはまだ言えません。ただ、結果を受け取ったときに、何を確認すればよいかははっきりします。
ブログ制作は「下書き完成」と「公開完了」を分けたい
このブログでは、記事をMarkdownで管理しています。原稿ができたあとにも、表やコードの見え方を確認し、必要なら修正する作業があります。
私にとっての下書き完成は、Markdownが保存された時点より少し先です。ローカルで読み、内容と表示を確認できる状態になっていることまで含めたい。一方、本番公開は別の判断です。感想や体験談が入った記事は、自分の言いたいことと合っているかを読んでから公開したいからです。
下書きの依頼
原稿作成 → 内容検証 → ローカル表示 → 表示の修正
↓
自分で内容を確認
↓
公開の依頼
コミット → push → 本番への反映 → 公開ページを確認
記事作成を頼むときは、このくらいまで書いておくと、自分の期待を伝えやすそうです。
既存記事の形式を使って、Markdownの下書きを作成してください。
原稿の作成に加え、内容検証とローカルでの表示確認まで行ってください。
表やコードがはみ出す場合は修正し、確認用URLを渡してください。
draftはtrueにしてください。
公開は私が内容を確認してから依頼します。
ここでの完了は、公開サイトに載ることではありません。私が確認できる下書きがそろうことです。逆に「本番公開もお願いします」と頼んだあとは、pushの成功だけでなく、公開ページで反映を確認できたかまで知りたいです。
指示を直した効果は、同じ仕事で比べる
指示を短くしても、必要な情報まで落ちたら困ります。自分のスキルを変更するなら、変更前の版を残し、同じ条件の依頼で比べたいです。
比較用の依頼は、うまくいきやすいものだけでなく、条件が欠けているものも用意します。
| 比較する依頼 | 見たいこと |
|---|---|
| 通常の3日分の空き確認 | 日付や列の抜けなく結果がそろうか |
| 対象期間を指定しない空き確認 | 既定の期間が適用され、結果にも明示されるか |
| 一部のページが確認できない場合 | 未取得を「空きなし」と報告しないか |
| 表を含むブログの下書き作成 | 表示確認まで済み、確認用URLを受け取れるか |
| 原稿の誤字修正だけを頼む場合 | 依頼と関係のない書き換えが増えないか |
記録する項目は、所要時間、途中で必要になったやり取り、成果物の不足、自分で直した箇所くらいから始めればよさそうです。時間だけで決めると、速く終わった代わりに確認漏れが増えた場合を見落とします。
この比較はまだ行っていません。まずは一つのスキルで試し、結果を見てからほかの指示にも広げるつもりで考えています。
感想:自分が欲しい結果を、もう少し具体的にしたい
スキルを作るときは、どう操作させるかに目が向きます。でも、自分が結果を受け取る側になると、気になるのは「これを見て予定を決められるか」「このまま記事を確認できるか」です。
テニスの空き確認なら、操作の説明が長いことより、確認できなかった範囲が分かるほうがありがたい。ブログなら、原稿だけを渡されるより、表示を直したうえでURLをもらえるほうが確認しやすい。私が指示に残したいのは、こういう自分の使い方に直結する条件なのだと思います。
一度うまく動いたスキルは、ついそのまま置いておきたくなります。手を入れて動かなくなったら面倒ですし、何を消してよいのかもすぐには分かりません。だから、いきなり全部を書き直すより、「この一文は何のためにあるか」と説明できる状態にしたいです。
まずはブログ制作の指示から見直すのがよさそうです。成果物を自分で読めますし、変更前後の違いも追えます。少ないやり取りで、自分が確認したいところまで仕上がるか。そのあたりを次に試してみたいと思いました。
参考にした記事
- Eric Provencher, Rethinking skills and prompts for GPT-6 Astra, OpenAI Developers, 2026年9月11日公開、2026年9月13日確認。
本記事のプロンプト例・比較表は、ブログ制作とテニスの空き確認に合わせて作成した案です。OpenAI公式の設定例や、実行結果を保証するものではありません。